2016年01月28日

子どもの願い 3、ほめられたい つづき


 ほめることは自己肯定感を養う上でもとても大切なのですが、いくつか注意点があります。

 1、ほめて子どもを変えようとしない。

 子どもをこう変えてやろうとか何か意図を持ってわざとほめるのは良くありません。それは子どもとの信頼関係を損なうものであり有害です。

 2、出来たことばかりをほめない。

 子どもが上手く出来たときにほめてあげるのはいいことです。
 いっぱいほめてあげて下さい。
 でも、そういうときばかりではなく、何かが上手に出来なくても、子どもの行為そのもの、気持ちそのものをほめたり、感謝したりすることが大切です。
 もっと言えば子どもの存在そのものを喜ぶということが大切です。
 たとえば子どもが自主的にお母さんの似顔絵を描いてくれたとします。
 そしてその絵はとっても下手くそだったとします。
 そのとき絵をほめることはしなくてもいいのです。
 ただお母さんの絵を描いてくれたことに対して「ありがとう」と言い、「うれしい」と喜んであげて下さい。
 子どもが自分の絵を描いてくれたことに対して感謝し、その気持ちを嬉しいと感じる。
 愛情から発せられる「ありがとう」や「うれしい」は子どもにとって最高の褒め言葉です。
 もしその絵が上手だったとしても、そういう感謝や喜びも一緒に伝えてあげてください。
 子どもの存在そのものを喜ぶとは、
 「◯◯ちゃんがお母さんのもとに生まれてくれて、お母さんの子どもで本当に嬉しい。ありがとうね。◯◯ちゃんの笑顔みてたらすごく元気になる。幸せな気持ちになる。」と言葉で伝えることです。

 3、ほめ言葉はプラスの言霊

 おめでたいことを表す「寿(ことぶき)」の本来の意味は「言祝ぐ(ことほぐ)」から来ています。
 古来より日本人は良き言葉、言霊の力をもって邪気や厄を払おうとしてきました。
 良き言葉とは、誉め讃えたり、感謝したり、祝福する言葉です。
 だから神主様が挙げる祝詞(のりと)は祝う詞(ことば)と書くのです。
 そういう「ほめ言葉」や「ありがとう」「うれしい」をたくさん言う、言われるということは、言う人も言われる人も良き言葉の力に守られたり、良き言葉の力に助けられたりすることもあるように思います。
 


 
 
posted by 長谷川 at 16:28| Comment(0) | 子どもの願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月27日

子どもの願い 3、ほめられたい


 3、ほめられたい

 子どもはお母さんにほめられたいのです。
 もちろんお父さんにも、先生にも。

 どうしてか?

 ほめてもらえると自分で自分のことを「いい!」と思えるから。
 人間はみんなそう思いたいのです。
 自己肯定したいのです。
 そう思えると気分がいいし、やる気も出てくるし、人にもやさしくできるのです。

 自己肯定感は他者から肯定されることによって育まれます。それは他者との関係の中で生まれます。
 他者から「あなたは素晴らしい」とほめられ、認められることによって、自分で自分を肯定するようになります。そしてそのようにして自己肯定感が高まると、物事に対して積極的、主体的に取り組めるようになるのです。

 でも、心にもないことを言ってほめるのは逆効果です。
 それは子どもにはコントロールしようとしていると映ります。
 そういう下心なしに、ただ単純にそう思うから正直にほめることが大切です。
 そのときは子どもは純粋にうれしく感じます。

 たいてい親というものは子どもの良い所はスルーして、悪い所だけを直そうとガミガミ言ってしまうものですが、これは子どもにとってはとても寂しいことです。もっともっと良い所を見て、いっぱい誉めるようにしてあげて下さい。

 ほめてあげてほしい理由はもう一つあります。
 
 それはたくさん誉められて育った子は、誉められたい欲求や認めれたい欲求を満たされていますので、何か物事を決める時にことさら「人が認めてくれるもの」を価値基準にして決めなくて済むということです。つまり、自分の好きな方や自分がいいと思う方を自然に選ぶことが出来るということです。
 それは自分らしく生きるということにつながっていきます。
 
 誉められたい欲求が満たされていないと、ついつい自分が望む方ではなく他人が認めてくれそうな方を選んでしまいます。
 十分に甘えの欲求を満たされた子が自立していきやすいように、十分に誉められたい欲求が満たされた子が自分らしく生きていきやすいのです。
 人から誉められることよりも、真に自分がやりたい方を、それはひいては幸せな方を選べる子に育つということだと僕は考えています。


 
 
 
 
posted by 長谷川 at 16:18| Comment(0) | 子どもの願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月18日

子どもの願い 2、「甘えたい」


 2、甘えたい

 甘えたいとは、くっつきたい、抱っこして欲しい、じゃれ合いたい、赤ちゃんや小さい子にするように接してほしい・・、という気持ちです。
 言い換えると「あたたかく包まれていたい」「包まれて安心していたい」ということです。
 これも人間の基本的欲求です。

 極論を言いますと、人間にとって一番居心地のいいのはお母さんのお腹の中です。
 あたたかい羊水に包まれて何の心配もなく安らいでいられる。
 よく人間の誕生を聖書の「楽園からの追放」となぞらえたりしますが、なんとなくわかるような気がしますね。
 そこからこの地上に生まれ落ちて、最初はずっとお母さんの胸の中で安らいでいられます。
 そのうちお母さんの胸の内から飛び出して、家の中を探索するようになります。
 そうして徐々に徐々にお母さんからも離れて自分の生活圏を広げていきます。
 
 成長または自立とは、母親からの完全な保護・依存から、徐々に緩い保護・依存に、そして完全なる自立へと進む過程と捉えられます。
 また、こうも言えるかと、
 母親との完全な一体感の状態から、徐々に分離し、完全に離れてやっていける状態になることを成長または自立と呼ぶのだと。

 では、どのようにして乳幼児や子どもたちは母親の保護から離れていくことが可能なのか。

 それは「母親の内在化」によってです。
 「母親の内在化」とは心の中に母親がいるということです。

 最初、乳幼児は物理的に母親からは離れられません。
 それはまだ心の中に母親がいないからのです。
 だから母親から離れられないのです。

 3歳、4歳くらいになると少し母親から離れることが可能になりますが、
 これは心の中にお母さんのイメージを保持することが出来るようになるからです。

 ふつう7歳くらいになると母親とずいぶん長い間離れていられますが、
 これは母親のイメージをかなり明確に心の中に保持出来ているため、
 母親がいない不安を克服することが出来るのです。

 成長とは、わかりやすく言うと母親からの分離(独立)の過程です。
 だから成長していくことには不安であったり、寂しさや孤独といった感情も伴います。

 子どもが幼稚園や小学校に上がる前に急に赤ちゃん返りのような現象を起こすことが
 ありますが、あれもこの観点から見るとよくわかります。

 幼稚園や小学校を目前にして子どもは希望や期待だけでなく、不安も感じています。
 果たしてお母さんなしでうまくやっていけるだろうか、といったような。
 そんなとき今一度お母さんの愛を確認したい、
 お母さんに愛されている実感がほしい、
 お母さんに包まれて安心したい。
 そういう衝動が起こって来ます。
 そういう衝動によって赤ちゃん返り現象を起こして十分に甘えられたら、
 子どもは安心し、お母さんと離れられる勇気や自信が湧いてくるのです。
 だから、子どもの退行現象はちゃんと受け止めて
 「甘えたい」欲求を満たしてあげることが大切です。
 これは愛と安心感の確認作業でもあるのです。
 あたたかく包んでくれるお母さんのイメージをここでしっかりと焼き付けることが
 できたからこそお母さんと離れることが可能になるのです。
 つまり物理的にお母さんと離れられるのは、心の中にしっかりとしたお母さん像が
 あるからなのです。
 
 だから十分に甘えられた子どもだけが自立に必要な勇気や安心感を得ることが出来るのです。

 

 
 
posted by 長谷川 at 16:37| Comment(0) | 子どもの願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月11日

子どもの願い  1、「愛されたい」


 1、愛されたい

 子どもはまず何よりも大好きなお母さんから愛されたいと願っています。
 もちろんお父さんからも。

 「愛されたい」

 これは人間の基本的な欲求です。
 愛されるとは具体的にはどういうことか。
 それは大切にされることであり、喜ばれることです。
 そういうことを通して子どもは基本的信頼感や自己肯定感を身につけていきます。
 基本的信頼感とは「この世界は良い世界だ」と信じられ、安心していられるということです。
 自己肯定感とは「自分はそのままでOKだ」と信じられ、安心していられるということです。
 愛されることを通して人は人が信じられるようになります。
 そしてその結果、安心感が得られるのです。
 安心できているので前に出られるし、挑戦する意欲も湧いてくるのです。
 物事に対して積極的、主体的に取り組むようになります。

 子どもは愛されたいと願っており、親はその欲求を満たしてやりたいと考えているとき、ここには愛情の受け取り手(子ども)と与え手(親)がいます。
 十分に子どもに愛情を与えるためには、子どもが受け取りやすい形で愛情を与える必要があります。
 子どもが親から与えてもらった愛情とは、親が与えたと思っている愛情ではなく、子どもが受け取ってくれた愛情分だけなのです。
 では、子どもが受け取りやすい愛情=愛されていると実感できる愛情表現とはどんなものでしょう。

 
   < 子どもが愛されていると実感できる愛情表現 >


   1、スキンシップ

   ただしこれには有効期限があります。
   大体10歳まで。いくら遅くても12歳までです。
   中学生以降はスキンシップによって愛情を伝えることはとても難しくなります。
   でも逆に言うと7、8歳まではスキンシップによって
   非常によく親の愛情を受け取ってくれます。
   だから7、8歳くらいまでの子どもの心を愛情で満たしてやることは
   比較的簡単です。
   いっぱい抱っこして、いっぱいくっついて、
   とにかくいっぱい触れ合うことによって愛情を伝えられます。
   この時期スキンシップを取らず「愛されたい」欲求が満たされていないと、
   思春期になって親子関係が悪くなり色々と問題が出てくることもあります。
   スキンシップは親もしやすい、子どももしてもらいたい時期に
   出来るだけ多くしておくことが大切です。

  
   2、ことば

   「だ〜いすき」「かわいい」など
   子どもに愛情を伝える言葉を言うことで
   子どもは愛されていることを実感します。
   「◯◯ちゃんが生まれて来てくれて、ママほんとうれしかった」
   「◯◯ちゃんが生まれて来てくれてからママずーっと幸せやで」
   中学生になるまではそんな愛ある言葉を普段から伝えてあげてください。
   小さい頃からのそういう言葉や関わりなしに
   中学生以降に言葉で愛情を伝えても子どもには伝わりません。
   言葉とスキンシップは非常に強力な愛情伝達手段ですが乳幼児〜小学生の時までに
   たくさん愛を表現しておくことが大切です。


   3、表情

   やさしい笑顔ということです。
   これは有効期限はありません。
   いつも笑顔で接してもらえることが子どもにとってどんなに有り難いことか
   自分の子どもの頃を振り返ってみれば、みんなわかるはずです。
   笑顔で「行ってらっしゃい」、笑顔で「おかえり」、
   笑顔は「アイシテイル」のサインです。


   4、話を聴く

   子どもの話を聴く。
   話を聴くとは「私はあなたに関心がありますよ、理解したいと思っていますよ」
   と伝える無言のメッセージです。
   それはあなたを大切に思っていますよ、愛していますよと
   伝えているのと同じです。
   あなたの話は聴く価値があるとは、あなたには価値があると
   言っているのと一緒です。
   話を聴くことは非常に強い愛情表現なのです。
   有効期限はありませんが、子どもが思春期になると喋らなくなりがちなので、
   小学校卒業まではよく話を聴いてあげて下さい。


   5、共感する

   気持ちをわかってもらえた。
   それは本当に嬉しいことです。
   話を聴くときに心がけてほしいのは、批判やアドバイスをするのでななく、
   共感しようとして聴いてあげるということです。
   共感してもらえることも非常に強い愛情表現です。
   有効期限はありません。
  

   6、待つ

   待つことは愛情です。
   待たない、急かすことは愛が少ないことを表します。
   有効期限はありません。
 
  
   7、信じる

   「信じてもらっている」というのは「愛してもらっている」のと同じ意味です。
   これも有効期限はありません。
   信じているから「見守る」ことが出来ます。
   見守るは放ったらかしにするのではありません。
   一歩下がって口を出し、手を出すことをやめて、
   子どもを信じ、子どもに任すということです。
   子どもが困っていたり、助けを求めてきたら
   そのときは手を貸してあげればいいのです。
   思春期や問題があるときにこそ、この愛情表現は力を発揮します。


   

   
posted by 長谷川 at 13:36| Comment(0) | 子どもの願い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする