2016年07月20日

「無為の子育て」とは何か


 僕が提唱している「無為の子育て」。
 無為とは2500年前の中国の思想家 老子の言葉です。

 無為とは計らい心を捨て、すべてを天に任せていくということです。

 天に任すとは自分からの働きかけをやめて自然(の成り行き)に任すことです。 
 これがなかなか難しいのです。
 人間というものは欲がありますから自分の子どもに対して「こうなって欲しい」とか「ああなって欲しくない」とか、とにかく色々なことを望みます。
 そしてそのように持っていこうと色々なことを考え、手を出し、口を出してしまいます。
 親のエゴから色々やらせてみても大抵上手くいかないことが多いのですが。
 上手くいかないことで親は悩み、子どもを苦しめ、親子関係は悪くなります。

 親が導いてやらないと子ども自身の力では自然に良い方向には行かないと考える人もいるかもしれませんがそんなことはありません。教えなくても良い悪いの道徳的判断はできるようになりますし、勉強だって自分からするようになります。向上心も折れない心も親が身につけさせてやらなくても自然に身につけます。

 なぜなら子どもの中には親が何かを教えたり、身につけさせてやらなくても、自分の力で進歩・向上・成長していく力が宿っているからです。
 この力を「自己成長力」と言います。
 道徳的成長も含め自然に良い方向に向かう傾向という意味で僕は「善性」と呼んだりもします。この場合の「良い方向」とは、命が生き生きする方向という意味です。

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 この子どもの内に宿る「自己成長力」を信頼し、この力を生かして子育てすることが大切だと考えます。

 例えば親として子どもをちゃんと自立した人間に育てたいと思っているとします。
 でもどうしたらそう育てられるのかもわからないし、育てた経験のない自分がそのように育てようと思ったって出来るはずがない。
 親としても未熟だし、初心者なわけだから。
 でも、自分では無理でも「自然の叡智」がちゃんと育ててくれるんですね。
 これはあなたの中にも子どもの中にも、すべての自然すべての命の中に宿っています。
 たとえば人体というのはすごくうまく出来ている、これは「自然の叡智」の働きなんですね。
 この「自然の叡智」というのは、人間が自分の頭で「ああでもない、こうでもない」と考えているときはあまり働かない。考えるというのは自我の働きで、自我が一生懸命頑張れば頑張るほど自然の働きは弱まります。

 そこで考えるのをやめてお任せする。
 お任せするというのは、「この私にはどうすることも出来ません」という自力(自我)の放棄を意味します。
 そこで気張りが取れて、ほ〜っと力が抜けて安心する。
 お任せする心境になって、本当に心が安らいだら「自然の叡智」が自然に働き出します。
 そしてそれが一番楽で、一番幸せで、一番子どもを伸ばすことにつながります。
 なぜなら一番自然だから。

 この「自然の叡智」こそ「自己成長力」なのです。

 子育ては難しく考えなければ本当は簡単なのです。
 子どもをただ愛して、あとは自然にお任せしておけばいい。

 自然というのは本当によく出来ているのです。
 自然にしてたら勝手にうま〜く行くように出来ているのです。
 
 それを人間が「こうしたらいいやろう」といらんことを考えて、いらんことをして、自分で苦しんでいるというのが今の子育ての現実なのです。

 そうとちゃうで。
 大丈夫やで。
 あんたが気張らんでも子どもはええ子に育つで。
 気張らん方がええ子に育つんやで。
 そやから力を抜いてみ。
 お天道様にお任せしてみ。
 絶対うまいこといくから。
 ちゃんと自己成長力が子どもの中にはあるんやから。
 それを信頼して、心安らかに幸せに暮らすことが
 何よりも子どもがええ子に育つコツやで。

 ということです。


 
posted by 長谷川 at 12:22| Comment(6) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。偶然に拝見して、すーっとお言葉が心に染み入りました。
中1息子が、野球部の練習で疲れて、勉強も何もせず、ダラダラしたいるのを、一人で焦って苛々していました。
どうしたらいい?どうしたらやる気になるの?って思ってましたが、そうですね、黙って見守ってみます。
先回りして、あれこれ言わないように心がけてみます。


Posted by きなこ at 2016年08月23日 08:10
きなこさん

初めまして。

>中1息子が、野球部の練習で疲れて、勉強も何もせず、ダラダラしているのを、一人で焦って苛々していました。

それはイライラしますね。

>どうしたらいい?どうしたらやる気になるの?って思ってましたが、そうですね、黙って見守ってみます。

その子がどうしたらやる気になるのか?
は誰にもわかりません。
本当のことを言うとそれは無理なことです。
人間一人ひとりそれぞれの意思があることですから。
潔く諦めましょう。

子どもって思い通りになりませんが、だからいいんだと思います。

Posted by はせがわみつる at 2016年08月23日 11:41
お返事ありがとうございます。
潔く諦めましょう!が、まだ未練たらたらで、
さっきも、夏休みの宿題のことを言ってしまいました。
「いちいちうるさいなあ。誰も宿題しないとは言ってない!」と返ってきました。

思うようにいかないからいい!
この境地にはまだたどり着けそうにないですね〜。
Posted by きなこ at 2016年08月25日 13:01
きなこさん

それでいいんですよ。
それが普通じゃないですか。
生きてるんですから。
親なんですから。
心配になるし、いらん口出しもしてしまいます。
でも、これは親のエゴだなぁとか、子どもを信頼していこうとか、その度に思い返して出来るだけ子どもを信頼して、余計な口出しは控えて、任せていこうとしていく。
それだけでも全然いいと思いますよ。
そう心がけるだけで全然違います。

Posted by はせがわみつる at 2016年08月25日 14:19
こんにちは、お返事ありがとうございます。
先生、もう一つ質問させてください。
夏休み前から、中1息子が塾に行きたがらずにいます。
部活で疲れて体がもたないようですが、父親は「そんな甘えは許さん!月謝も払っているし、きちんと塾に行け!」と叱りました。

ただ、息子は、本当に行きたくないようで、全く行く気がありません。
時々、父親に塾に行ったかどうか聞かれても、行ったように答えたりしていて、私にはそれが堪りません。

数ヶ月前までは、塾へも楽しく通っていたのに、このようになってしまい、
親が考える以上に、息子にとって、部活と塾の両立は大変なことだったのかなって思っています。


Posted by きなこ at 2016年08月26日 16:48
きなこさん

子どもさんが塾やめたいなら、やめさせてあげたらいいように思いますが・・。
ご主人とよ〜く話し合ってみてください。
きなこさんがこのブログ読んでられるのなら、一度ご主人にも見てもらってください。
ご主人とそのことも含め、色々な話をする機会が来てるのかもしれませんね。
夫婦がよく話し合う、夫婦で話し合って決めることは大切なことです。
でも、最後に決めるのは子ども本人だと僕は思います。
Posted by はせがわみつる at 2016年08月26日 19:21
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